動物と暮らす

二匹のモルモットを飼っている。齢は3歳10か月と、3歳5か月。


大学を卒業して働き始めた1年目の秋と、2年目の初夏にお迎えした。

モルモットは元々群れで過ごす動物だと聞いて、仕事で留守にする時間が長かったこともあり、寂しくないようにと多頭飼いにした。どちらも性別は雄。

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ペットを飼い始めるきっかけって、みんなどんなものだろうか。凄く気になる。色々なひとの話が聞いてみたい。


自分の場合は、仕事に慣れ始めて、地に足がついたはずなのに、あっという間に過ぎゆく毎日の掴みどころのなさが不安で、相棒が欲しかったような感じ。思い返せば浅はかな気がしなくもないが、大体のひとは最初はそんなものじゃないのかなぁ、とも思う。


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モルモットは、ペットの中だと販売価格が安い部類だと思う。実際、自分は二匹とも、ペットショップで3000~5000円ほどで買ったし、ジモティーや保護っ子ちゃんの里親募集だと、お迎えすること自体にはお金がかからないこともあるかもしれない。


それでも、個体の値段の多寡に関わらず、ケージやキャリーを始めとした様々な備品だとか、月々の餌代や病院代、エアコン代、旅行等で連泊不在にするならペットホテル、その他諸々、手間もお金も当たり前にかかるものだ。


世の中には、仕事都合の転居や、アレルギーの発症等で、ペットを途中で手放さざるを得ない人がいたり、多頭飼育崩壊が起きたりしている。当事者を責めようなんて思っている訳じゃないけど、難しい問題で、ずっと考え込んでしまう。多頭飼育崩壊は、本当に…… 調べたら色々出てくるので、興味がある人は、検索してみてほしい。ちょっとしんどいものかもしれないけれど。


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なんだか少し暗い話題になってしまった。


でも私は、動物と暮らすことは、とても良いことだと思っている。


毎日、起きたらすぐに、モルモットたちの元気な姿を確認する。帰宅時も同じ。


気温を調整する。寒すぎず、暑すぎず。ちなみに、我が家では黒い子の方だけ、季節の変わり目に必ず風邪をひく。動物は言葉を喋らないから、様子をよく観察する。体温を手ではかる。
思いやりは態度で示すことが大切。きちんと信頼関係を築いていく。共同生活とは、自分の生活の見直しと紙一重である。


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モルモットの寿命は、諸説あるものの、平均すると5~6年くらいだと聞く。3歳くらいから老い始めて、長い子は10年以上生きるとも言うけれど、普通に考えれば寿命の折り返しは過ぎているだろうか。


毎日、ビタミン豊富な生野菜をあげながら「あと50年くらい生きてもいいんよ~」と話しかけて撫でている。今のところは毛並みもつやつやだし体調も良好だけど、風邪を引いた時期なんかは何週間も寝てばかりいるので、心の底から心配で、気が気ではなかった。最期まで、のんびりしっかりそばにいてあげたいなぁ、と日々思う。


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そういえば、我が家のモルモットの飼い方はやや特殊で、ケージに入れるのではなくて、放し飼いの形式をとっている。写真は日常風景。ちょっと写ってる赤いものは、赤ピーマンの細かいやつ(血じゃないよ!)


モルモットにしては、わりと決まった場所にトイレをしている方だけど、本当に掃除が大変な動物だ。


最初はケージに入れて飼っていたけれど、あっという間に窮屈になってしまって、ケージを買い替えたり、囲いを作ったり試行錯誤するうちに、今のスタイルに落ちついた。


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囲いを作っていた頃。脚力が凄くて、すぐ飛び越えてしまう。


現在の我が家では、配線は全てモルモットの手の届かない場所に。床にものを置かない。人間の生活範囲と上手く棲み分けできている。


しかし、ここまで来るのに本当に時間がかかった。本やCDの歌詞カード、服が囓られた回数は両手に余るほど。モルモットの体重は、今ではお迎えした当時の8倍になり、もはや小さめの子犬くらいの大きさはある。最初に買ったケージの使い物にならなさ!まぁ、今は広々といきいき暮らしているようなので、何よりということで。


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最近は、災害時の対応について、もっと考えておかなくてはならない、と思っている。

ハザードマップを確認したところ、立地としては比較的強い場所に住んでいるようだけど、何があるか分からない。大体の準備は出来ているつもり、しかし、餌をもっと多めに仕入れておくべきだろうか、とか、いやーさすがに全部一気に運ぶのは不可能だよね…とか。現状、考えの詰めが甘いような気がしてならない。今夏の課題。


去る2月、肺炎で高熱を出し、救急車で運ばれ、数日帰れないことがあった。

その時は、家族に鍵を預けて、餌と水の補充をお願いして事なきを得た。やはり単身世帯では家主の健康管理が肝要だ。頑張れ、飼い主。




動物のいる暮らし、ではなく、動物と暮らす。
その方が自分には、なんだかしっくり来る。




踏ん張って生活して来れたのは、君たちのおかげだよ。


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これからもよろしくね